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【韓国の文化メディア『東京茶飯事』のインタビューを受けました】

【韓国の文化メディア『東京茶飯事』のインタビューを受けました】


2021/12/16

韓国の若者世代に東京のカルチャーを紹介するメディア『東京茶飯事』(TOKYODABANSA) http://tokyodabansa.com/ に、Face Records MIYASHITA PARK店を取材していただきました。

オリジナル・インタビューは韓国語ですが、日本語の翻訳をお読みください。

▼オリジナル・インタビューはこちらからhttps://brunch.co.kr/@tokyodabansa/60

▼東京茶飯事Instagram:https://www.instagram.com/tokyodabansa/

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LP, CD, CTなどで音楽に出会い、楽しんでいる人が増えています。レコード屋やの音楽のお店で活動している人々に「レコードや東京の街、そして、レコードのある生活」についてお話を伺います。記念すべき第1回はFACE RECORDS。レコードとともに楽しくて豊かな生活を実現できたらいいなと思います。

 

こんにちは。東京茶飯事です。今回から「TOKYO LIFESTYLE RECORDS」というタイトルで、東京のレコード屋、良い趣味の音楽があるお店、などで働いている方々に「レコードと東京の街とレコードのある生活」についてインタビューして紹介する企画が始まりました。

1回目はRAYARD MIYASHITA PARKという、渋谷神宮前に所在する複合商業施設(最近韓国でもすごく話題になっていますよね)にあるレコード屋のFACE RECORDS MIYASHITA PARKの荒井さんをお迎えしました。

ジノン:こんにちは。東京茶飯事のジノンです。

荒井:こんにちは。FACE RECORDS MIYASHITA PARKの荒井です。

ジノン:実はコロナ禍で2019年の年末以降は東京に行っていないので、FACE RECORDS MIYASHITA PARKは画像や映像だけ拝見しましたが、限られている情報だけでもとても明るくて、フレンドリーなレコード屋だな~と感じられました。レコードマニアだけではなく、学生や女性など誰でも入りやすいレコード屋という印象でした。まずは、お店について紹介をお願いしてもいいですか。

荒井:はい。渋谷にある宮下公園が昨年(2020年)、4階建ての開放的な商業施設に新しく生まれ変わり、同時にオープンしたレコード店です。現在人気の日本のレコード”和モノ”をメインに取り扱っており、オールジャンル(ロック、ジャズ、ソウル、ヒップホップ、ワールド、テクノなど)を取り揃えています。渋谷のど真ん中にあるということで、若いお客さんからお年寄りの方まで幅広い客層です。

ジノン:いいですね。MIYASHITA PARKに買い物して行って、ふらっと立ち寄って東京のお土産として”和モノ”のレコードを買うのもアリですね。”和モノ”はソウルの若い世代からも支持されてる音楽だと思います。ちなみに、いまのお店で働くことになったきっかけは?

荒井:レコードの専門知識を身に付けたいと思い、下北沢にあるGENERAL RECORD STOREに何度か通っていたので、大学卒業前に思いきって応募したのがきっかけです。

ジノン:GENERAL RECORD STOREはFACE RECORDS MIYASHITA PARKの姉妹店のようなお店ですね。僕、あまり下北沢には行ったことないですが、たまに行ったら、必ず立ち寄ったのは「いーはとーぼ 」という喫茶店とGENERAL RECORD STOREでした。もしかしたら、そのとき、すれ違っていたかもしれませんね。ところで、荒井さんが初めて買ったレコードはどんなレコードだったんですか。

荒井:初めて買ったレコードはOzzy Osbourne、中森明菜でした。高校生の頃、ギターを趣味程度に練習していた自分にとってOzzy Osbourneのギタリスト(特にRandy Rhoads)はヒーローでした。たまたまYouTubeで見かけた中森明菜”十戒(1984)”をきっかけに、作曲した高中正義を知り、他にも中森明菜をきっかけに当時の日本の音楽に興味を持ち聴くようになりました。80’Sの音楽に影響を受けたと思います!

OZZY OSBOURNE – “Mr. Crowley” 1981 (Live Video)

中森明菜 (나카모리 아키나) – 十戒(십계) (1984)

ジノン:ギタリスト、かっこいいですね。僕は全然楽器に触ったことのなかったので、ただただ羨ましいです。あと、”十戒”って高中正義の曲だったんですね。僕にとって高中正義ってフュージョンの人ですので、これは初めて知りました。ちなみに、中森明菜って韓国では「ミョンチェーヌナ」ってみんな言ってます。「明菜」という漢字が韓国語の読み方で「ミョンチェー」で、「ヌナ」は「姉ちゃん」の意味です。MIYASHITA PARKに遊びに来た韓国の人々がお店で中森明菜のレコードを買ったら、「ミョンチェーヌナ」って言ってみてください。たぶんウケると思います!(笑)あ、レコード屋ならではの思い出のエピソードはありますか。

荒井:店舗で働き始めてまだ一年わずかですが、自分の持っている・好きなアーティストのレコードが売れることは本当に嬉しいです。店頭BGMで流していたレコードが売れることもありました。逆に、欲しいレコードが目の前で買われてしまう辛さもあります。(笑)

ジノン:それは辛いですね。(笑)荒井さんの場合はひと月で何枚くらいのレコードを買っていらっしゃるのでしょうか。

荒井:ひと月に10〜20枚ほど買います。

ジノン:いまのお店以外によく買い物するために行くレコード屋や地域ってありますか。

荒井:場所は渋谷、下北沢、新宿周辺が多いです。

ジノン:レコード屋でレコードを掘っている(Digging)ときに心がけていることとか「基準」は?

荒井:「掘る」際に心がけていることは、NEW-ARRIVAL棚からチェックすることです。アーティストやジャンルが仕切られていないこともあり、知らないアーティスト・レコードを知ることができます!

ジノン:知らないアーティスト・レコードを知ることができるって、ネットではなかなか体験できないですね。もちろん、YouTubeとかSpotifyの「おすすめアーティスト」みたいなのもあるかもしれませんが、なんとなく、レコード屋とは違う感覚だと思いますし。ちなみに、普段の生活のなかでレコード、そして、レコード屋の魅力はありますか。

荒井:友達や家族、その場にいる誰かと一緒に音楽を聴くことができます。レコード屋の魅力は、多種多様な音楽があることかなと思います!

ジノン:先ほどの知らないアーティスト・レコードを知ることにも繋がる話ですね。一日のなかで自分の部屋(スペース)でレコードを聞くのはいつですか。そして、そのときのシチュエーションを聞かせていただければと思います。

荒井:時間がある時は午前中、基本は夜に聴いてます。スピーカーに体を近づけ、じっくり聴くときもあれば、何か作業をしながらBGMとして聴くときもあります。

ジノン:たとえば、「生活のなかでこういうときにレコードを使ったらいいですよ」というのはありますか。

荒井:ジャズが好きな友達にスタン・ゲッツのレコード「STAN GETZ & JOAO GILBERTO – GETZ / GILBERTO The Girl From Ipanema」を額に入れてプレゼントしたことがあります。レコードを人にあげるというのは、特別な感じがします。思い出として形として残りやすく、貰った側は聴きたい時に聴くことができます。当店では、プレゼント用としてレコードを買われるお客さんも多いです。

ジノン:スタン・ゲッツ、いいですね。額に入れても絵になりますね。あと、プレゼント用としてレコードを買われるお客さんが多いことも素敵な話です。

Stan Getz 1955 – I Can’t Believe That You’re in Love with Me

ジノン:難しい質問になるかもしれませんが、「東京で生活しててよかった」と思ったことがありましたら、教えてください。

荒井:アクセスの良さ、主要都市へあっという間に行けます。東京にはいろんな場所にレコ屋があるので、ついでに寄ってみようっていう機会が増えました。

ジノン:たとえば、レコード屋に限って考えてみるとどんな感じでしょうか。他の国と地域とは違う、東京のレコード屋の特徴はありますか。

荒井:物量がとにかく多く、品揃えも豊富だと思います。文句なしです!

ジノン:東京、音楽、レコード文化に興味のある韓国の人々におすすめしたい東京の地域やお店がありましたら、教えてください。

荒井:レコードを探すなら渋谷をオススメします。今年3月にディスクユニオン ROCK in TOKYO、9月にはTOWER VINYL SHIBUYAがオープンして盛り上がっています。東京の有名な都市は、どこも雰囲気が違って面白いので、時間がある時に是非巡って欲しいです。

ジノン:なるほど。そういう意味では東京では渋谷だと渋谷、新宿だと新宿、のように一つの都市を一日かけて楽しむのもアリかもしれませんね。あ、もしいまソウルに住んでいる韓国の人々にお店のレコードのなかでプレゼントしたいのがありましたら、紹介していただけますでしょうか。

荒井:はい、でしたら、こんな感じでいかがでしょうか。海外でも人気の和モノ・CITY POPを中心に、都会=TOKYOをイメージしやすい音楽を選びました。

ジノン:ありがとうございます。やっぱりCITY POPって「TOKYOの音楽」なんだ~と改めて感じました。

松任谷由実 / パール・ピアス

坂本龍一 / 未来派野郎

エポ / ポップトラックス

角松敏生 / GOLD DIGGER

中山美穂 / CATCH THE NITE

ジノン:これからアナログレコードはどうなると思いますか?

荒井:サブスクが当たり前の世の中になっていますが、好きな音楽を形として持っておきたい人は少なからずいると思うので、これからも生産され聴く人も増えると思います。たった数年で技術が進化してしまう世の中で、また新たな音楽メディアが生まれるかもですね。

ジノン:そうですね。そういう意味では生活のなかで大事な場所としてレコード屋が存在したらいいな~と思います。街のなかにレコード屋があるべき理由がありましたら、ご自由にご意見を聞かせていただければ幸いです。

荒井:オンラインショップで欲しいものだけを調べ買うのも良いですが、たまたま立ち寄ったお店で新たな出会いをするのも必要だと思います。実物(レコード)を見て聴きたくなる音楽もあるので、音楽と出会う”場所”(レコード屋)があるのだと思います。

ジノン:最後になりますが、この文章を読んでいる韓国の人々にお店について紹介したいお知らせがありましたら、ご紹介ください。

荒井:当店は毎日新入荷を放出しています。毎日来ても飽きないようなレコ屋を目指しています!残念ながら通販は行っていないので、日本のカルチャーが好きな方、レコードに興味のある方は世の中が落ちついた頃に是非一度足を運んでみて欲しいです。

ジノン:最近MIYASHITA PARKも東京好きの韓国の人々が注目しているスポットなので、また自由に行き来できるようになったら、ぜひ東京に行って、MIYASHITA PARKに行って、FACE RECORDSで素敵な東京の音楽に出会えたら、いいですね。好きな洋服を買うように、好きなコーヒーを飲むように、きっと好きなレコードに出会えるでしょう。特にレコードの経験のない若い世代にその魅力が伝えることができると思います。いや~僕も行きたくなりました。(笑)